コーヒーかすを肥料にしたい
2022-9-5
プランターの土を再生したくて、土や肥料に関する情報を集めていた時に出会った本(※1)の中に「コーヒーかすは捨てないで」というコラムが載っていました。そのコラムによると、コーヒーかすはほぼ99%が有機物なので弱酸性の緩効性肥料として使えるのだそう。
ユズやブルーベリーなどの果樹の周りや鉢植えの草花の表面に少しずつまくのが無難なやり方だそうです。発酵する前にまくので、土に混ぜずに表面にまくのがポイントのようです。そうするとゆっくり効いて元気に育つのだそう。
土に混ぜて使いたい場合は、先に発酵させないといけないようです。大きめの植木鉢に、三温糖の砂糖水を混ぜた腐葉土を少し入れ、コーヒーかすが出るたびに混ぜて貯めておくと、菌糸が回って白っぽくなってくるそうなのですが、これが発酵している証拠なのだそう。
コーヒーはよく飲むので試しにやってみようと思いつつ、コーヒーかすが毎日大量に出るわけではないので、一旦乾燥させてからジッパーバッグに入れて保管して、ある程度たまってから実行することにしました。
コーヒーかすが出る度に出窓に広げて乾燥させ、乾燥したらジッパーバッグに移すという作業を繰り返すと、ジッパーバッグがいっぱいになってしまったので、2つ目のジッパーバッグに突入しました。
しばらく経ったある日、1つ目のジッパーバッグが膨らんでパンパンになっていることに気が付きました。
びっくりして持ち上げるとなんだかジッパーバッグの表面がベタベタします。プラスチックが加水分解したときのような感触です。
よくみるとジッパーバッグの内側に白いカビがびっしり!
いつのまにやら発酵が始まっていたようです。
しっかり乾燥させていたつもりだったのでびっくりです。
このジッパーバッグは、食べかけのお菓子なんかを袋ごと入れて保管する時に使ったものを洗って乾かして再利用したものだったのですが、何かしら洗いきれずに残っていたのかもしれません。新品のジッパーバッグでも同じことが起きるのかは不明です。
せっかく発酵が始まっているのを無駄にしたくないし、ジッパーバッグの表面がベタベタするのも気になるし、一刻も早くなんとかしなければ、と、プランターの古土に混ぜることにしました。
ちょうどそのころ読んでいた「土と内蔵」という本(※4)の中で、“自宅の不毛の庭にコーヒーかすやら落ち葉やらを大量に置いておいたら肥沃な土になった”、というようなことが書かれていました。
ならば我が家も、と、コーヒーかす以外にも、野菜くずやお茶がら、剪定くずなど、嫌なニオイがしないようなものを色々混ぜてみることにしました。
せっせと混ぜ続けること約半年・・・その後の話はまた別の記事で・・・→こちら
数冊読んだ堆肥づくりの本(※1~3)に載っていたコーヒーかすに関する情報の覚書
- コーヒーかすだけを堆積していてもすぐに発酵するが、畑に施用すると窒素飢餓を起こす。これは微生物が炭素成分を分解するために土壌中の窒素を吸収するため。
- 生コーヒーかすには作物生育を阻害する作用があるため、そのまま土壌にすきこまず、堆肥化して施用するのが原則。そのまま使用したいときは、作物を植えた後、畑の表面に均一にまいてマルチにする。こうすると除草効果もあり、徐々に分解していくので有機物の補給にも役立つ。発芽障害を受けることがあるので種まき後は散布しない。
- そのまま放置しておくと、すぐに酸化(酢を作る)し、酢酸菌が増え、ショウジョウバエが寄ってくる
参考にした本
※1 図解でよくわかる 土・肥料のきほん: 選び方・使い方から、安全性、種類、流通まで (すぐわかるすごくわかる!)/一般財団法人 日本土壌協会
※2 家庭でできる堆肥づくり百科/デボラ・L. マーチン, グレイス ガーシャニー
※3 ボカシ肥・発酵肥料: 生ごみ,くず,かす,草,落ち葉…とことん活用読本/農山漁村文化協会
※4 土と内臓―微生物がつくる世界/デイビッド・モントゴメリー , アン・ビクレー